Story
娘を探し続ける夫婦、そこに現れた若い女
衝撃の展開でみせる愛とトラウマ、再生と喪失
出版社に務める雅之とその妻の涼子。どこにでもいる平凡な夫婦の生活は5年前を境に一変した。
5歳になる娘の明菜はある日突然姿を消し、今日まで行方知れずのまま。あの日娘を預けた涼子の父・丈志を涼子は恨んだが、認知症の進んだ父は涼子の母・初恵に介護されている。
そして娘の行方不明を機に雅之と涼子の仲は修復不可能なまでに冷えきっていた。わずかな手がかりを求めて街頭に立ち、道ゆく人に情報提供を呼びかける夫婦はチラシ配布を手伝ってくれる莉奈と出会う。
涼子は子供のいなくなった心の空虚を埋めるかのように、出産を控えた彼女との交流にのめり込むが……。